ブレイクスルーは起こらない。
6月にカプコンから待望のPS4専用ソフト、モンスターハンターワールド(以降mhw)が発表されました。コンシューマーではトライ(新作としては)、そしてソニーハードではドス以来の本当に久し振りの登場である。
そしてやはり気になるのがタイトルの「ワールド」というワードで、否応無しにモンハンからもオープンワールド登場なのか!?と胸を踊らせる事になるも、どうやらただのエリア移動時にロードを挟む事がないだけのシームレスないつもの残念なフィールドだった。
そして、情報を小出ししながら遂にPS plus会員のみのβ体験版が公開される。ここで筆者は更にガッカリする事になった。ちなみに筆者はノーマルPS4とBRAVIA X8500D 65インチ 4Kという環境で視聴距離1mでmhw体験版をプレイした。
で、何が残念だったかと言うと、まずはフレームレート(FPS)の低さだろう。PSPのMHP2Gよりもガクガク動作は有り得ない。普段PCゲームで60FPSに慣れているとはいえ、あのFPSは有り得ない。30固定ならまだ我慢出来るけどそれを下回るFPSはアクションゲームとして、大手ゲームメーカーとして、そして「モンスターハンター」というビッグタイトルとしてどうなのだろう?まるでFF15をプレイしている様な錯覚に陥った。多分これはPS4pro環境では可変だがFPSは落ち着くのだろうが、コレだけの為に4.6万は有り得ない。それならsteamで販売されるのを待つほうがまだマシな気がする。皆がみんなPS4proを持ってないと思うので、雰囲気作りのため無理にテクスチャ量を増やすんじゃなく、ノーマルでFPSが安定するテクスチャ量にした方が良かったんじゃないのか?残念である。
続いてのガッカリは画質だ。巷では高画質と言われているけど、アレのどこが高画質なのか理解出来ない。被写体深度が常時オンなので画面全体が非常にボケてのっぺりと見えるし、植物テクスチャが多過ぎて何がなんやら判らない画になっている。更にHDRに対応してるけれども白飛びし過ぎて全然自然な色合いではない。非常にストレスフルな絵図面だ。
──というのが4Kモニタでの感想だったのだが、PS4をリビングに置き2Kモニタ2~3mの距離感でプレイしてみたところ、フレームレートは30FPSは変わらないものの4Kモニタで感じたあのガクガク感は軽減されプレイに支障をきたすまでにはいたらなかった。が、30固定では無いのでテクスチャ頂点が一定数を超える場面ではFPSが下がる傾向があるのは両モニタで共通だ。
解像感もPS4に見合ったネイティブ2Kの為、悪い意味のボケ味もなくクッキリハッキリとした詳細な描画(まぁ元の画作りがボケ気味ではあるが)だった。4K環境では酷評した画質面だが2K環境ではPS4トップクラスと言って良いは言い過ぎだろうが、なかなかに美麗なグラフィックだ。
で、前置きはこの辺にして1番駄目だと感じたのが、「いつものモンハン」という点が最高のガッカリポイントだろう。
従来のモンハンの集大成と言うならば筆者はモンハンダブルクロスswitch版を挙げるだろう。変わらないハンターの動作というマンネリをスタイルという各6種の専用の戦闘モーションで差別化する事によりそれを打破している。スタイルの中には4モーションやドスモーションといった伝統のスタイル(ギルド、ストライカー)も存在する為、それらを任意で使えば従来と変わらぬ環境でプレイする事が可能。更にモンスターも亜種ではなく、二つ名といった通常種と見た目が多少変異した個別モーションを持った種を出す事により、歯応えがある狩猟を行う事ができ、なにより装備も色違いじゃなく新しい見た目の物が多く登場した。また二つ名モンスターとその装備はレベルがあり、それが上がるに都度強さを増していく。モンスター自体も初代から4Gまでとほぼ網羅しまさに集大成的なモンハンになった。
で、mhwというと前述した「ワールド」というタイトルにしたならオープンワールドにしろよ!と思うのがつねである。いや、オープンワールドでないにしても環境エリア制にして各マップはシームレスフィールドでもいいからせめてその中の目に見える場所は全て行動出来る様にして欲しかった。見えない壁じゃなくジャンプや壁登りはデフォルトで搭載しろよ。全て従来通りで本気でガッカリだ。
世の中には変わらない良さが美学と言われる物がある。モンハンではダブルクロスがそれだ。新しい物の中にも変わらないものがある。他ゲームタイトルならばドラクエがその筆頭だろう。11でいえばグラフィックは詳細になり戦闘描写もそれなりに変わったが、その根底のテーマは1から全く変わっていない。主人公は喋らないしボイスも未搭載で選択肢も「はい」「いいえ」のみと相変わらず振りきっていて人生ハードモードだ。
ドラクエの変わらないテーマの根底はというと「自身が主人公に為りきる」に限ると思う。だから喋らないし選択肢も簡素でファーストパーソン。自然と冒険に没入出来る。
その対がFFで、システムも毎回変えるし主人公もよく喋る。まるで映画をプレイしているかのようなサードパーソン。こちらは共感し物語に没入出来る。まぁ最近のはそーでもないけど(笑)
モンハンはどっちかというとドラクエ寄りで、ハンターが自身の分身で世界に没入するタイプだろう。また根底テーマも「ハンター生活」という至ってシンプルなものだ。そう、シンプルだからこそ洗礼されいかねばならないのだ。だからこそ据置機に戻ってきたモンハン「ワールド」は「いつものモンハン」から脱却し新たな境地を我々に提示する必要があったんじゃないのだろうか?トライで海フィールドを追加したのは斬新であり、必然だったと思う。物事には飽きが必ず出てくるのでブレイクスルーが必要なのだ。
「僕が考えた最高のモンハン」で例えるなら、前述したオープンワールドでジャンプや壁登り、生態系ムービーの様なモンスター達の自然の営み、食事をしないと死ぬハンター。高所から落ちると死ぬハンター。そしてモンスターと駆け引きしながら戦う脆弱なハンター。従来の化け物ハンターではなく等身大の「狩りに生きる」ハンターを、このモンスターハンターワールドで体験したかった。
というか、この「僕が考えた最高のモンハン」は既に別タイトルで存在している。Horizon Zero Dawnである。
流石に腹減りでは死なないが、それ以外はまんまHorizon。これをモンハンテイストで体験したかった。
Horizonの主人公アーロイは本当に脆弱で、モンハンでいうとランポス程度の敵でも殺される可能性があるくらいに脆弱で簡単に死にます。
てか命のやりとりって実際こんなもんでしょ?スポーツ格闘技じゃないんだし。昔スクエアが出してた対戦ゲームのブシドーブレードはいい線いってたと思いますよ。当たりどころが悪ければ一撃死。死線ってこんなもんでしょ。狩りもそーです。相手も殺るか殺られるかだから必死です。確実に急所を狙ってくるはずです。ランポスに首をかじられたらハンターも即死でしょう。でもそのリアルさが「生ける大地」だと思います。mhwはその路線でいって欲しかった。従来のモンハンは任天堂ハードに任せればいいんよ。どうせ5はswitchで出すでしょうし。ソニーハードはトコトンまでにリアルを追求して欲しかった。FPSも画質もシステムデザインもね。
本日1月19日に再び体験版をプレイし、改めて「予約しなくて良かった」と思える体験が出来て良かった。おま国で何時販売されるかわからないsteam版を待つ事にします。勿論買うのはセール価格になってからだけど(笑)ちなみにFF15 steam版は懲りもせず発売日定価で買う予定です(笑)PS4もデラックスエディションを発売日に買いましたけどね!DLC何一つしてないけども…。
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